耐震工事
あらすじ
耐震診断、耐震工事をしました。我が家は一般的な木造モルタル2F建て、昭和52年築。 耐震診断は以前から受けてみたかったのですが、悪徳業者の話も聞くので迷っていました。 頼んだ団体は木耐協。診断の結果、床下の環境改善とホゾ抜けを防止するホールダウン金物を勧められ工事しました。お金はかかりましたが、これでちょっと安心です。
はじめに
神戸の地震で古い木造家屋がたくさん倒壊したのを見て(*1)、 「うちの強度はどのくらいなんだろう?地震対策しなくていいのかな?」と気にかかっていました。我が家(親の家ですが)は、耐震診断してくれるところはないかな? と気にかけて(主にWEBで)探していたのですが、当家の近辺では見つかりませんでした。 市町村が耐震診断を補助している地域もあるのですが。
- 昭和52年(1977)1月築
- 木造モルタル2F建て(在来工法)
- 1F床面積:49.69平方メートル
- 2F床面積:49.27平方メートル(平成6年(1994)4月に総2Fに増築)
今年(2001年)6月、 ポストに入っていた緑のチラシ 「木耐協の耐震診断」。 ちらしを見た限りでは、当方の求めていた「耐震診断を無料でしてくれる団体」で、悪徳業者ではないようです。 木耐協の正式名は「日本木造住宅耐震補強事業者協同組合」。 工務店や建築会社、設計事務所、リフォーム会社などで構成されている民間の団体のようです。 平成9年9月に活動開始、割合最近です。
http://www.mokutaikyo.com/
申し込み
耐震診断を申し込めば、どこか悪いところが見つかって、工事を勧められるのは間違いないと思ったので、 「木耐協」関係をWEBであちこち検索したところ、「100万円」が耐震工事をしてもらえるか、 もらえないかの目安(アンケート結果などによる)との記述を発見、「とりあえず100万円程度の工事になるな」とあたりをつけて、家内と親に相談しました。 家内は「また家にお金がかかるの!?」と不満げでしたが、 かわいい子供や家人が、万が一の地震で万が一のことでもあったら (あの時耐震診断しておけばよかったって)後悔するでしょ!?と納得してもらいました。
耐震診断の申し込みはWEBでしました。申し込む際に、 「最近家に貴組合のチラシが入っていた」と添えておきました。 数週間して(結構時間がかかった)連絡があり、当家の実担当は「東急アメニックス」。大手のリフォーム会社です。(*2)
耐震診断(H13.07.28)
「耐震診断士」の資格を持った東急アメニックスの人が来て、耐震診断してくれました。 耐震診断は天井裏や縁の下にも入る、大掛かりなものでしたが、 「壁を引っ剥がして筋かいが入っているかチェックする」 みたいなことはしませんでした。
検査をしている間に、ビデオを借りて見ました。 内容は地震の話でしたが、神戸で2F建ての木造住宅が 軒並み倒壊する中、3F建ての細長い木造住宅が1軒無傷でぽつんと残った映像があって、 違いは、当時の建築基準では3F建てのみホールダウン金物(土台のコンクリートと木材とをつなぐ金物)が必須だった、というもの。 ホールダウン金物を使い、きちんと建てれば、木造住宅でも地震で倒壊しないのだ、ということが言いたかったようです。 「地震が怖いから次回は鉄骨造りする」といった消費者の不安感を払拭したいという気持ちが伝わってきました。 (特に中小の工務店は在来工法がなくなったら生きていけないのでしょう。)
検査のあと、デジカメの画像を見せながら、我が家の現状を説明してもらいました。
最終的な診断結果は木耐協から出るのだが、以下のような感じとのこと。
- 地盤はOK。
- 屋根はコロニアルで軽いのでOK。
- 天井裏はOK。必要な金具は(くぎ留めだが)入っている。
- 土台のコンクリと木材をつなぐホールダウン金物が入っていないので、下からの突き上げでホゾ抜けすると倒壊する。 これは金具で留めるように診断される。
- 床下が湿っていて、束石が一つ風化して割れている。束石の補強が必要。
- シロアリが喰ったあとは見当たらなかったが、定期的に薬の散布が必要。
診断結果
木耐協の診断結果と東急アメニックスの勧める工事の見積もりを持って、 東急アメニックスの人が説明に来ました。
まず、木耐協の耐震診断結果は
A 地盤。基礎 1.000 B・C 建物の形。壁の配置 0.905 D・E 筋かい・壁の割合 0.844 F 老朽度 0.900 結果 0.687
結果は、A〜Fを掛け合わせたもので、0.7未満は、「大倒壊、大破壊の危険があります」(^^;
これを、
A 地盤。基礎 1.000 1.000 B・C 建物の形。壁の配置 0.905 壁補強 1.000 D・E 筋かい・壁の割合 0.844 金物 1.013 F 老朽度 0.900 環境改善 1.000 結果 0.687 → 1.013
として、「一応安全」の1.0以上〜1.5未満に持っていこういうものです。
木耐協の診断結果では、土台と木材を金具で留めるのと、 北側は壁が少ないので(ドアや窓が連続している)、 キッチンの壁に補強を入れれば剛心と重心が合うとの診断。その2つを補強して、診断結果=1.013点(一応安全)。 でも壁の補強についてはリフォームなどついでの時にしましょう、 とのこと。リフォームでもない耐震工事に何百万も出せないだろうという現実解なのでしょう。具体的な提案としては、
「ホゾ抜け」防止として 土台のコンクリートと家の4隅の柱を金具で留める 57.2万円 床下換気扇(攪拌用FAN)を3つ付けて床下の湿気を取る(タイマー付き)
シロアリ防除剤を散布(5年保証)
束石が1つ湿って風化割れているので、隣に代替の束柱を 立てて補修46.6万円 洗面台の下が湿りやすいので、床下に調湿木炭(健康炭)を入れる。 6万円
東急アメニックスの人がおっしゃるには、 炭はあとからでも入れられるので、FANを付けてみて、 しばらくしてもう一度見てみて、それでも湿っているようなら (炭を入れるとか)その時また考えましょう。 とりあえず、炭はやめて、ちょっとまけて、税込み100万円きっちりでどうですか?とのご提案。 お願いすることにしました。思った通りの100万円ですが、1円単位まで100万円とは…(^^; 親に半分出してもらって、半分は当方が払うことにしました。苦しいですが、安心料です。
工事
実際の工事は、当方が会社に行っている間に行われました。 床下関係が一日、ホールダウン金物が一日の計2日で終わり。金額の割には簡単な感じ。
左が代替の束石。右奥が5つの方向に風を送るFAN。このFANが計3ヶ所に付いた。
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ホールダウン金具。これが家の四隅に付いた。左のようにカバーがかかっている。カバーを外したのが右。ばねが入っている。 ばねがないと、小さな地震で上側のボルトのところに亀裂が入ってしまうのだそう。
結果・効果
湿気取りのFANは、タイマーで午前10:00〜午後3:00まで回るように設定、 「ブーン」という回転音が1Fだとちょっと聞こえます。 工事をしてしばらくは、防除剤のにおいというよりは、床下の土のにおいがFANで室内に上がってきて、帰宅すると「う、くさい」という感じ。 1週間たってもにおいました。1ヶ月位たってやっと気にならなくなりました。
金物については分かりません。大仰なものが外の壁に付いています。効果が試されないことを願います。
おわりに
これで、心配ごとが一つ減ってひと安心。大地震なんて、当方の生きている間にないかもしれませんが。 それより、たんすが倒れないように固定する、たんすの上に重いものを置かないようにする、 など日頃の心がけの方が大切かもしれません(おわり)。
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(*1)
特に高速道路が倒れたのにショックを受けた。 普通の家より安全に余裕を持たせて作っているはずだから。 阪神大震災で亡くなった人の悲しい話はたくさんあります。「神戸」「地震」辺りで検索すれば出てきます(涙涙)。 補強工事でまったく壊れなくなるとは思っていませんが、致命傷が回避できればと思っています。
(*2)
木耐協は工務店や建築会社などの集合体なので、実際の検査は工務店などが担当し、 検査結果を木耐協に送り、結果が返ってきて、補強工事も工務店などが行うシステム。 実は、我が家の工事や修繕は、最近東急アメニックスさんにお願いしていることが多いので、 「なんだ、アメニックスさんでしたか」という感じ。 木耐協の診断は、会員会社が手分けして行うのですが、 今月のこのエリアはこの会社、みたいに分担しているらしい。
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